引用元はこちら:朝鮮新報

2018.02.27 (10:18)

性差別撤廃部会でデートDV防止教育/東京朝高生を対象に初となる取り組み

生徒たちは講師の話に熱心に耳を傾けた

在日本朝鮮人人権協会・性差別撤廃部会(以下、部会)による出張授業「デートDVについて考えてみよう」が、21日、東京中高高級部3年の生徒たちを対象に行われた。

同校で、デートDVと関連する専門授業が行われるのは今回が初。部会では、この日の授業を前に、教職員に向けた事前レクチャーや、生徒たちへのチェックリスト記入の実施など、現在日本でも深刻な社会問題となっているDVについて、身近な問題として考えていけるよう訴えた。

授業では、交際相手からの暴力を意味するデートDV(Dating Violence)について、体への暴力・心への暴力・性的な暴力にわけて説明しながら、ストーカーやリベンジポルノなどもDVにあたると言及。その危険性や対策についてわかりやすく解説した。また講師たちは、交際相手との不平等な関係をつくる要因となる、「男らしさ」や「女らしさ」といった考えではなく、「自分らしさ」を生み出せる関係をつくっていこうと生徒たちへ呼びかけた。

授業後、高3のある男子生徒は「DVというと、これまではどこか遠い話のように感じたけど、今日の講義を聞き、もしかしたら自分も相手を困らせる行為をしていたかもしれないと怖くなった。朝高卒業を控え、ひとつ大人の段階にあがる時期に貴重な話を聞けた」と感想を述べた。

部会では、今後も学校側と協議のうえ、デートDV防止教育の推進をするための取り組みを続けていく予定だ。(韓賢珠)