私たちの声
国際女性デー2020によせるメッセージ (3/8)
【#国際女性デー 2020によせて】 在日朝鮮人女性たちにとってフェミニズムはそれ単独だけでは語れない。 いまだ植民地主義、ヘイトスピーチが吹き荒れる日本の中で朝鮮人として生きていくことだけでも辛く大変なことだ。 […]
【エッセイ・私たちの声】朝鮮人として、女性として、研究者として
大学時代、写真部に所属していた。自分でフィルムを現像したり、暗室で白黒写真をプリントしたり、部展に作品を出展したり。またミニシアターにも頻繁に通い、商業映画以外の作品とたくさん出会った。今でも建築物を見るのが好きで、引 […]
【エッセイ・私たちの声】セクマイである自分を受け入れる方法
あなたのセクシャリティ(どの性別を好きになるか)は何ですか? 私は、男性も女性も、男女に分類されない性も恋愛対象になる「パンセクシャル」だ。はじめからそう自認していた訳ではなく、中学までは男性が好きだった。高校生の頃 […]
【エッセイ・私たちの声】結婚をめぐる同胞社会の閉鎖性
30代に入ると、とたんに母親が会話の節々で、いつ結婚するのか問い詰めるような話題をだしてくるようになった。ついさっきまで父親の愚痴を散々と語っておいて、である。 子の幸福を願う「親心」は痛いほどわかるので、そろそろち […]
【エッセイ・私たちの声】「常識」という鎖から子どもたちを解放するには
私がウリハッキョ(朝鮮学校)で教員をしていた時のことである。 「分けた方が何かと便利だから、体育の時間とか分ける必要あるし……」。しどろもどろで答えたこの言葉が、友人たちに、なぜ学校の出席番号が男女混合でなく男女別で […]
【エッセイ・私たちの声】「当事者」になることの「勇気」と意味
社会の歴史の中で、二つに分割された「らしさ」には、さまざまな役割と目標が与えられてきた。近代をへた現代において、「男らしさ」の究極の目標は、日常において〈敵を駆逐〉して稼ぐことであり、ひいては戦場で〈敵を殺すことに〉、 […]
【エッセイ・私たちの声】解放直後の在日朝鮮人女性が描いた未来像
大学院に入って「第三世界フェミニズム」「ブラック・フェミニズム」といった言葉に出会い、私は心を打たれた。「女性」という側面のみならず、民族や人種、階級などさまざまな要因によって虐げられた女性たちの「解放」を叫ぶこれらの […]
【エッセイ・私たちの声】「心」と「体」と「好き」のかたち
最初に自分の子どもがセクシャルマイノリティかもしれないと感じたときのことを今でも忘れない。きっと、色んな人の痛みを理解できる優しい人に育ってくれるに違いないと、ワクワクした瞬間だった。男の子の体で生まれて9歳になる娘は […]
【エッセイ・私たちの声】初めからただ人間だけがいた
「奴隷が何か言っているわ」「慰安婦が何か言っているわ」「偏った一部の人が言っているだけでしょ」・・・。 歴史上、「奴隷制度」があったということは、「奴隷」がいたということなのだろうか。「日本軍性奴隷制度」があった […]
【エッセイ・私たちの声】制度の「罠」を問い直す
母の介護問題に直面し、支援制度を探していたときのことだ。母の疾患を考慮して精神障害者手帳の申請を検討していた。医療従事者の一人に相談すると「家族に精神障害者がいると、あなたが結婚するときに問題になるかもしれない」と返っ […]
【エッセイ・私たちの声】生きづらさからの解放
「性差別の撤廃」と聞いて連想するものは何だろうか。露骨に苦い顔をしたり、よくあるフェミニズム批判に則って「ヒステリックな女の権利主張」だと揶揄する人は少なくない。女性のための運動、人によっては男性を敵視するものであると […]
【エッセイ・私たちの声】露出度が高い服。あり? なし?
中学生の保健の授業。生徒たちがグループごとに机をつけて真剣に協議している。内容はモラルについて。配布されたワークシートに従って、グループエンカウンター方式で議論した内容をまとめていく。 「露出度が高い服で街を出歩く。 […]
【エッセイ・私たちの声】複数の豊潤な感性を受け継ぐ在日朝鮮人女性
幼少期から「朝鮮と日本の架け橋に」、「日本社会にこだわらずに“世界”を見据えて生きなさい」と言われ、様々な経験をさせてもらった。また両親は恐らく、子どもが将来ぶつかるであろう「壁」をできる限りなくそうと、国籍・名前につ […]
【エッセイ・私たちの声】朝鮮青年として、勇気ある実践を
去る3月、3.1独立運動97周年をむかえ、在日朝鮮人大学生有志らが外務省前で「3.1全国行動の日」連帯アクションを起こした。昨年12月28日、日本軍「慰安婦」問題が「最終的かつ不可逆的に解決」されたといういわゆる「合意 […]
【エッセイ・私たちの声】障がい児支援施設のモラル教育
「触ってはいけません」「触ると警察へ行きます」 中学生男子に投げかけられた言葉に、はっと胸を突かれた。私が、障がい児支援施設に勤め始めた初日の出来事だ。新しく来た先生に、子どもたちは興味津々。そのうちの一人の男子が笑 […]
【エッセイ・私たちの声】他者に共感する感性を持つ
先日、結婚したばかりの友人と食事をしていた時のこと。新婚生活についてあれこれ聞いているうちに夫婦別姓の話になった。2015年末に判決が出た夫婦別姓訴訟について言及しながら、その友人は「夫婦別姓を求めるのはいいけど、姓が […]
【エッセイ・私たちの声】私たちが語り合うためには
産業廃棄物処理の仕事に携わる、知人の同胞女性から聞いた話である。先日、20代前半の女性が営業に来た。快活に仕事をこなす姿は誰から見ても好印象であった。だが、ふと周りの男性社員を見ると、一点に視線が集中している。かのじょ […]
【エッセイ・私たちの声】「あなたは悪くない」
視線がぶつかった瞬間、時が止まったように見つめ合う女性と女性。自分を「飾り物」のように扱う夫や男性パートナーに苛立つ日常のなか、抗いようもなく惹かれ合い、旅先で愛を交わす。しかし、離婚と娘の親権を望む妻・キャロルに執着 […]
【エッセイ・私たちの声】「男らしく、女らしく」ではなく「人間らしく、自分らしく」
子どもの頃、私の3人の姉は皆、ピアノを習っていた。姉たちはいつも口を揃えて「練習がだるい」「レッスンに行きたくない」と愚痴をこぼしていた。4人姉弟の中で唯一、私だけがピアノを習っていなかった。でもピアノを弾くことが好き […]
【エッセイ・私たちの声】一度きりの人生だからこそ、自分の力で
学生たちは小説を読んだり、映画を観たりする時、登場人物の言動に複数の解釈の可能性を想像する。こういう習慣を身につけておけば現実の社会における理解の幅も豊かになり、多様性を持つことができるはずだ。 私は教員として「読む […]
【エッセイ・私たちの声】話を聞いて
ハフィントンポストというインターネットメディアに「男性は知らない。すべての女性がやっていることを。」という記事が掲載された。久しぶりにビリビリとする内容で、ぜひ機会があればイオの読者にも読んでいただきたいのだが、概要を […]
【エッセイ・私たちの声】冗談が通じない人?
ある飲み会。仲の良いメンバーばかりで楽しく過ごした時間はあっという間にすぎ、閉店間際会計を済ませて外に出た。すると、連れの男の子の忘れものを届けに1人の青年が私たちを追いかけてきた。「お客様、これお忘れではないですか? […]
【エッセイ・私たちの声】当たり前ってなに?
知人に、20代はじめに長男に嫁ぎ、義理の両親と同居していた人がいます。何人ものシヌイ(夫の姉妹)がいて、お正月やお盆にはチェサ(祭祀)の準備だけでなくシヌイの家族たちの寝食の世話もしなければなりません。シヌイたちはそれ […]
【エッセイ・私たちの声】染みついた差別をはぎ取る
私が眠りにつく頃、はたはたとファンデーションを叩きはじめるオモニ。鏡ごしに「どっか出かけるの?」と聞くと「お化粧の練習してるんだよ」という。夜中に目が覚めるとベッドは広々としていた。 *** 「ジェンダーとか言う人は […]